幼児食の「塩分」気にしてる? 子どもの将来の生活習慣病リスクを下げるために今しておくべきコト

 専門家監修
公開日:2017/05/14
幼児食の「塩分」気にしてる? 子どもの将来の生活習慣病リスクを下げるために今しておくべきコト
監修
牧野直子(まきのなおこ)
管理栄養士。料理研究家。ダイエットコーディネーター。

生活習慣病は、その名の通り生活習慣によって引き起こされる病気のこと。特に塩分の摂り過ぎは高血圧になるリスクが高まるといわれています。小さいうちから薄めの味付けに慣れておくことで、大人になってからも薄味で満足でき、健康維持ができるように。幼児期からつけたい食習慣と、塩分が多く食べさせるのに注意が必要な食品を管理栄養士の牧野先生にうかがいました。

塩分を控え薄味に慣れる食習慣

塩分の多い食生活を続けていると高血圧をはじめとする生活習慣病にかかりやすくなるといわれています。「日本人の食事摂取基準2015版」(厚生労働省)では、成人男性で1日8・0g未満、女性7・0g未満が目標ですが、実際の塩分摂取量は1日平均で男性11・1g、女性9・4g(2013年国民栄養調査)。塩分をとりすぎている人が多いのが現状です。

家族みんなの健康維持に役立ちます

味の好みは、食習慣によるところが大きいので、幼児期から薄味に慣れておくと、大人になってからも薄味で満足できるようになり健康維持に役立ちます。また子どもに合わせて、大人も薄味に慣れることで、生活習慣病のリスクを下げることができます。

食材の味を生かしたシンプルな調理を中心に

塩分を控えた料理をするには、食材そのものの味を生かしたシンプルな調理を心がけることが大切です。また酢やレモンなどでほどよく酸味をきかせたり、ハーブや香味野菜などで香りよく仕上げることで塩の使用量を減らすことができます。すっぱい味や香りの強い野菜は苦手な子どもが多いので、たとえば酢はだしで割る、レモン汁はマヨネーズとまぜる、香味野菜類はごく少量使うなど、食べやすく工夫し少しずつ慣らしましょう。

だしをきかせて薄味でもおいしく

塩分の高くなりやすい、汁物や煮物はだしをきかせると薄味でもおいしく食べられます。汁物は具だくさんにするだけでなく、塩分を含む汁を少なくするのもポイントです。「おいしい」と感じる味には個人差があります。どの程度の味かげんにすればよいのかを基本のみそ汁で覚えておくとよいでしょう。最初のうちはきちんと計量すると、「薄味」を覚えることができます。
だしは、できれば昆布とかつお節でとるのが望ましいのですが、だしパックやだしの素で食塩無添加のものを使ってもよいでしょう。

だしのとり方

基本の昆布かつおだしのとり方も覚えておきましょう。まとめて作って保存しておいても。冷蔵で3日、冷凍で1カ月は日持ちします。

材料(作りやすい分量)

昆布 5×15cm
削り節 30g
水 6カップ

作り方

 なべに水と昆布を入れ15分以上おき、火にかける。昆布に小さな泡がついてきたら、とり出す。
 煮立ったら削り節を加えてさっと煮、火を止めてそのまま冷ます。
 削り節が沈んだら、ざるでこしてボウルに入れる。保存する場合はあら熱をとり、密閉容器かジッパーつきの密閉袋に入れる。

みそ汁で「薄味」を覚えましょう

最初は、だしとみそを計量カップと計量スプーンではかってみそ汁を作り、「薄味」を覚えましょう。慣れると計量しなくても作れるようになります。

〈子ども1人分〉

だし 100ml
みそ 小さじ1/2

〈大人1人分〉

だし 150ml
みそ 大さじ1/2

[ページ区切り]

おすすめレシピ

小松菜とわかめのみそ汁

みそ汁のすると青菜も食べやすい

材料(幼児1人分)と作り方

 小松菜20gともどしたわかめ少々はこまかく刻む。
 なべにだし100mlを入れてあたため、1を加えて煮る。やわらかくなったらみそ小さじ1/2をとき入れる。

さつまいものみそ汁


ほっくり甘いさつまいもは子どもも大好き

材料(幼児1人分)と作り方

 さつまいもは皮をむき、水にさらして小さめに切る。小ねぎ少々は刻む。
 なべにだし100mlとさつまいもを入れて火にかけ、さつまいもがやわらかくなるまで煮る。みそ小さじ1/2をとき入れ、小ねぎを散らす。

注意したい塩分が多い食品リスト

幼児期は、「大人とまったく同じ食事」というわけにはいきません。特に3才ごろまでは注意が必要です。

塩分が多く食べさせ方に注意したい食品、NG食品

かまぼこ
弾力がありかみ切りにくいので、1才~2才はこまかく切って少量を。できるだけ塩分や添加物が少ないものを選びたい。

イクラ
味が濃く、アレルギーの心配もあるので1才代は食べさせない。2才ごろから、料理の飾り程度の少量なら食べさせてみても。

たらこ
塩分が多く、1才~2才は細菌感染も気になるので、加熱して少量を。明太子は辛みや塩分が強いので食べさせないで。

鮭フレーク
おにぎりなどに使いやすいが、意外と添加物や塩分も多い。使うときにはさっと湯通しして、塩分をとり除いてから少量を。

干もの
小骨が多いので、食べさせるときにはていねいに骨をとって身をほぐしてから与える。なるべく無添加、低塩分のものを選んで。

かす漬け
塩分が多く、酒かすにはアルコール分も含まれている。幼児期は食べさせないで。

定番外食メニューも塩分が多いため注意が必要

ハンバーガー
塩分が多く高カロリーなので、1才代はパンのみを。2才以降も、食べるのは少量に抑えて。からしやピクルスは、はずして与える。

フライドポテト
塩分や香辛料が多いので、1才代は食べさせないで。2才以降も、ケチャップやソースはつけず、表面の塩をはらってごく少量を。

ラーメン
スープは塩分や脂分が多いので1才代はNG。めんのみ少量与える。2才以降は、薄味のスープをごく少量に。タンメンなどを選んで。

監修
牧野直子(まきのなおこ)
管理栄養士。料理研究家。ダイエットコーディネーター。
乳幼児健診などで食生活についてのアドバイスを行う。多くの乳幼児とその家族に接した経験とご自身の子育て経験とにもとづいて考案された、家庭で作りやすいレシピ、的確なアドバイスが好評。料理教室やテレビの料理番組などでも幅広く活躍している。「スタジオ食」代表。

あなたにおすすめ

注目コラム