森貴美子さん 育児の情報に振り回され悩み続けた赤ちゃん時代。先輩ママのブログが大きな励みに ~mama’s LIFE Vol.6 第2回~

森貴美子さん 育児の情報に振り回され悩み続けた赤ちゃん時代。先輩ママのブログが大きな励みに ~mama’s LIFE Vol.6 第2回~

連載 MAMA'S LIFE Vol.6〜森貴美子さん〜

「森きみ」の愛称で親しまれ、2012年に第一子となる女の子を出産後も、ファッション誌を中心にモデルとして活躍を続ける森貴美子さん。産前から変わらぬスタイルと、人を和ませるやわらかな笑顔は今も健在! 最近は母としての生活スタイルにも注目が集まる森きみさんですが、お子さんが生まれたばかりの頃は、不安と孤独を抱えた毎日だったとか。当時の子育て風景を振り返っていただきました。


産後の体調不良と育児への不安で、いつの日か孤独を感じるように

妊娠中は毎日の運動で体力をつけ、分娩も大きなトラブルはなく無事赤ちゃんが誕生。母としての第一歩を踏み出した森きみさん。産院の方針により、分娩したその日から母子同室での入院生活が始まりました。

「出産したのが夜の11時50分くらいだったのですが、翌朝からさっそく赤ちゃんの育児指導が始まりました。産後すぐから母子同室だったのでほとんど寝る間もなく、泣いたらおっぱい、泣いたらおむつ替え、といった24時間。わからないことは助産師さんが教えてくれるのですが、基本的に全部自分で行うので『これでいいのかな』と疑問を抱えたままお世話していたのを覚えています。母乳指導もお産の翌日から始まったので、ミルクはほぼ使いませんでした。お産の疲れも残っていて体力的に厳しかったけれど、今となってはあの入院生活があったからよかったと思えることもあります」

退院後は実家へ里帰り。日中は実母のサポートがあったり、ご主人が赤ちゃんの顔を見にきたりするものの、夜は部屋で赤ちゃんと2人きり。静まり返る空間のなか、「孤独」だと感じたことも少なくないといいます。

「夜中に泣いているわが子をあやしたり授乳をしていると、これが永遠に続くかのような気分になるんです。気持ちも後ろ向きになってしまうし、『こんなに小さな赤ちゃんを育てられない』と不安でいっぱいになっていました。そんな育児への不安や心配があるからか、『誰かと接点をもちたい』という気持ちも大きくて。私の実家のとなりには駐車場があり、そこへ毎夜同じ時間にバイクが停まるんです。その人は仕事帰りだと思うのですが、その音が聞こえると少し嬉しいんですね。『今日もおつかれさま! 私も頑張ってますよ!』なんて勝手に心の中で思っていたりしました」

3カ月ごとに育児はラクになる。さりげないひと言が力になった新生児期

「何でもいいから誰かと関わりたい」。そんな気持ちだった森きみさんがたどり着いたのは、先輩ママたちの子育てブログでした。

「育児中のママたちのブログをたくさん読みました。とくに参考になったのが、ちょうど子どもが1才上の先輩ママ。1年後にはこんなこともできるのね! と思ったり、『1年前はこんなことで悩んでいた』という記述を見て安心したり勇気をもらったり。『悩んでいるのは私だけじゃない、みんな同じだから大丈夫』と何度も思わせてくれました。先輩方の『3カ月ごとに育児がラクになっていく』という言葉を励みに、そのころは頑張っていました」

産後2カ月目からは自宅での育児がスタート。まだまだ余裕はないものの、だんだん赤ちゃんがいる生活にも慣れてきました。しかしそのころ、森きみさんは産後からの体調不良にも悩まされていたのです。

「産後、出血がなかなか止まらず、ずっとおなかも痛かったんです。そのせいで母乳をあげるのも、かなりきついときがありました。産後3カ月まではメンタル的にもしんどい時期だったので、『私は心身ともに病んでいるのではないか』と思うこともしょっちゅう。結局、体調不良の原因は後産で子宮に残ったものがあったためと判明し、取り除く手術をしました。術後はすごく体がラクになって、赤ちゃんも生後3カ月に入るころには首がすわってきて笑顔などの表情も出てきたので、その頃から気持ちもラクになりました。それまでは本当に、産後うつのような状態でしたから」

「◯◯じゃなきゃいけない」、周囲の状況や情報に振り回された0~1才代

がむしゃらに突き進んだ新生児期を過ぎてからは、『きちんと育っているな』という安心感や充足感を得られるように。何もかもが初めての経験だった育児で、とくに頼りにしていたのが育児誌でした。

「1才代までは育児誌に書いてあることがすべてでした。ただ、『◯カ月には◯◯ができるようになる』という情報があれこれインプットされているので、娘がそうじゃないとすごく心配になるんです。娘はいろいろなことができるようになるのが遅くて、成長や発達を気にしていたときもありました。1才半でもあんよがあまり上手にできなかったので、児童館で娘より月齢の低い子が歩いていたりすると焦る気持ちが生まれたし、不安になって『1才半 歩かない』と何度ネット検索したかわからないくらいです」

「健康であればそれでいい」。そう自分に言い聞かせていた半面、気づけば自分を追いつめていました。

「同じくらいの月齢の子をもつ友達が離乳食を始めたというので、私も離乳食の本を何冊も買って準備をして開始したのですが、ほとんど食べてくれなくて。『料理がヘタだからだ』『私が作るのはおいしくないんだ』とすべて自分の責任のように感じていました。本当は娘とだけ向き合えばいいのに、周囲の状況に振り回され、急かされ、育児書通りでなければ『私の育児の仕方がよくないんだ』と不安になる。そのくせ自分のブログには、『こんなことができるようになりました!』と嬉しそうに書いていて。できないこと、心配なことは書かずに、いいことだけを書いている自分に対して、『なんかイヤな感じ』って思っていました」

ママだって頑張れない日があって当然。笑顔でいられることを優先したい

母乳育児も離乳食づくりも、とにかく一生懸命。「そうしなきゃいけない」と頭でっかちになっていた時期もあったけれど、そんな経験をしたからこそ得られたものも大きいといいます。

「離乳食に関しても手作りオンリーで、ベビーフードを使うことに罪悪感があったんです。でもお弁当にベビーフードを持ってきているママを見たりして、『これでもいいんだ』って思ったり、いろんな育児の仕方を見ながらだんだん力が抜けていきました。何も手作りにこだわらなくてもいいんだな、と。今だから言えるけれど、完璧な育児を目ざして子どもの前で余裕をなくしてしまうより、『今日はいいよね』というガス抜きの日があったほうがいい。ママが育児で『キーッ!』となっているより、ニコニコしているほうが子どももうれしいんですよね。大変なときは無理をしない、頑張れない日があったっていいんだと思います」

「最近はもうすっかり一人前の女子(笑)。日々かわいさ更新中です」と嬉しそうに話す森きみさん。赤ちゃん時代をなつかしく感じる今、ママたちへはこんなメッセージを。

「赤ちゃんのころは、周囲の同じくらいの月齢の子とつい比較してしまいがちだったのですが、だんだん『あんなに小さかったのに、こんなことができるようになった』とその比較対象が、わが子そのものになっています。0~1才の赤ちゃん時代も2才代のイヤイヤ期も大変だけど、子供はしゃべりだすともっとかわいいし、おしゃべりが上手になるともっとコミュニケーションも楽しくなる! 赤ちゃんのかわいさもありますけど、これから先はもっともっとかわいくなると思って、一瞬一瞬を大切に過ごしてくださいね」

(第3回へ続きます)

撮影/瀬津貴裕(biswa.)ヘア&メイク/MAKI(P-cott)取材・文/長澤幸代


この連載について

出産してママになった今もなお、華やかな世界で輝き続けるママたちの育児の本音に迫る、「mama’s LIFE」。6人目となる今回は、ファッション誌『non-no』の専属モデルとして12年間誌面を飾り、結婚・出産後はママ雑誌などでも活躍中の「森きみ」こと森貴美子さんが登場です!

最新の記事

森貴美子さん 私も娘に教わることがたくさん。悩みながら日々進化しています ~mama’s LIFE Vol.6 第4回~

森貴美子さん 正しい育児なんてない! 子どもの成長とともに、子育てへの意識にも変化が~mama’s LIFE Vol.6 第3回~

森貴美子さん 育児の情報に振り回され悩み続けた赤ちゃん時代。先輩ママのブログが大きな励みに ~mama’s LIFE Vol.6 第2回~

PROFILE
森貴美子さん
1980年12月4日生まれ。神奈川県出身。1999年、17才のときに雑誌『non-no』モデルとしてデビュー。以後12年間、専属モデルとして活躍。その後は『mina』『mini』など多数のファッション誌に登場。2010年4月に結婚、2012年4月に第一子となる女の子を出産。現在は『LEE』『nina’s』『HugMug』などママ向けファッション誌で活躍。2017年4月25日には書籍『森きみのパンダイアリー 毎日がパン日和』(発行:文藝春秋)が発売。Amazonでも好評受付中。
『森きみのパンダイアリー 毎日がパン日和』(発行:文藝春秋)森貴美子さんオフィシャルサイト公式ブログ

発売中! :森きみのパンダイアリー 毎日がパン日和※情報は掲載時のものです

クリップ

あなたにおすすめ

MAMA's TRIP 近藤千尋さんと行く「クラブメッド バリ」 詳細はこちら
注目コラム