感染症の心配は冬だけじゃない! 春にかかりやすい病気とその症状

 専門家監修 2017/03/21更新

監修
宮下クリニック院長 宮下 守先生
昭和大学医学部卒業。同大学大学院修了。東京労災病院小児科部長、昭和大学医学部小児科講師などを経て、宮下クリニックを開院。ていねいな説明と診療で、ママたちの信頼が厚い先生です。

さまざまな感染症の予防ケアを意識しながら過ごした冬が終わり、あたたかくおだやかな季節になってきましたね。でも、実は春~夏にかけて赤ちゃんがかかりやすい病気もあるんです。入園や入学、移動にともない増える感染症、どんなものがあるのかドクターに教えていただきました。

春は気温や環境の変化など、体調をくずしやすい季節

インフルエンザやノロウイルスの流行がおさまってきてホッとしたのもつかの間、春にはまた別の感染症がはやり始めます。代表的なのは、下記にある病気。はやる理由は、いくつか考えられます。
ひとつは、これらの病気の原因菌が、春~夏の気候を好むということ。たとえば水ぼうそうのウイルスは、気温25度を超えると活動が鈍ります。ですから、真夏は感染しにくいのです。
保育園入園で集団生活が始まったり、気候がよくなりお出かけが増えたりすることで、病気をもらう機会も増えてきます。加えて春は、家庭内で大きな変化があることも。パパやママの仕事の関係で引っ越しするなど環境が変わると、免疫力が低下しやすくなります。ここに、春に元気になる病原菌がつけこんでくるわけです。また、春は花粉症の季節でもあります。検査技術の向上もあり、最近では赤ちゃんも花粉症になることが知られてきています。

春先~夏にかかりやすい病気まとめ

●風疹(予防接種あり)……三日ばしかともいわれ、発疹がはしかと似ていますが、はしかより症状が軽いのが特徴。かぜによく似た症状や38度前後の熱と同時に全身に赤い発疹が出てきます。熱は3~4日で下がり、発疹も2日ほどできれいに消えるでしょう。治療の特効薬はありません。保育園や幼稚園に登園できる条件は、発疹がすべて消えていること。

●はしか(予防接種あり)……熱とともにかぜに似た症状が出ます。3~4日して熱が一度下がった後再び39度以上に上がり、ほおの内側に白いブツブツが出ます。症状が改善するまで7~10日かかります。脳炎などの合併症がこわい病気ですが、予防接種の普及で国内の患者はかなり減っています。登園できる条件は、熱が下がってから3日以上たっていること。

●おたふくかぜ(予防接種あり)……幼児期以降にかかりやすい病気ですが、6カ月以降の赤ちゃんもかかります。耳の下からあごのあたりがはれて痛みます。熱は出ても2~3日で下がり、痛みは2~3日、はれは1週間ほどでひいていきます。合併症として、髄膜炎や睾丸炎、難聴になることがあります。登園できる条件は、ほおやあごのはれが消えて全身状態がよいこと。

●水ぼうそう(予防接種あり)……水痘ウイルスに感染してかかり、感染力が強くて新生児でもかかります。かゆみが強く赤い水疱が全身に出て、水疱はやがてかさぶたに。かゆみがひどい場合は、かゆみ止めの飲み薬や塗り薬が処方されます。まれに脳炎や血小板減少などの合併症を引き起こすことも。登園できる条件は、すべての発疹がかさぶたになっていること。

●手足口病……手のひらや足の裏、口の中、両腕両足、おしりなどに水疱ができ、白い潰瘍になります。熱は出ても37~38度で一度下がり、発疹も1週間ほどで消えます。まれに、無菌性髄膜炎や脳炎を起こすことも。ウイルスには何種類もあり、年が変わるとまたかかる子もいます。登園できる条件は、全身状態がよく元気。通常の食事がとれること。

●RSウイルス感染症……感染症が強く、2才までの子どもが一度はかかります。初めは普通のかぜと同じ様子ですが、突然に細気管支炎や肺炎を引き起こすことが。悪化すると呼吸困難などの症状をともない、命にかかわることがあります。特に6カ月までの赤ちゃんは重症化しやすく、注意が必要です。

●アレルギー 花粉症……花粉が鼻腔に入ると、その花粉を排除しようとしてアレルギー反応が起こり、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状が出ます。両親どちらかが花粉症だと赤ちゃんにも発症する可能性が高まります。大人に多いものの、赤ちゃんでも症状が出ることがあります。



関連記事 もっと見る

出典 :Baby-mo 2017年春夏号※情報は掲載時のものです