園長先生おすすめ 新入園前の「うちの子、大丈夫?」の不安が消える親子準備

 専門家監修
公開日:2017/02/08
更新日:2018/03/08
園長先生おすすめ 新入園前の「うちの子、大丈夫?」の不安が消える親子準備
監修
宮里暁美先生
国立大学法人お茶の水女子大学人間発達教育科学研究所教授・文京区立お茶の水女子大学こども園園長

集団生活へと踏み出していく新入園の季節。今までのように、子どものできないことをママがフォローしてあげられない分、不安で胸がいっぱいになりがちです。でも、「できないこと」を気にしすぎなくても大丈夫。今回は、新生活への期待を親子でふくらませるためのヒントを、文京区立お茶の水女子大学こども園園長 宮里暁美先生に伺いました。

入園前の大切な時期こそ、お母さんのかかわり方が重要

園生活は、スタートしてみないと何も始まらない世界。不安だからと前もって準備をしなくても大丈夫です。「子どものできないことを認めてもらえるかしら?」――それが入園前の不安の正体。でも、あせらないで。今抱えている「できない、どうしよう」は、入園後、日々の成長の楽しみに変わっていきます。不安より、新生活スタートへの「期待」を大きくふくらませてみませんか?

子どもの「できないこと」を、お母さんが抱え込みすぎていませんか?

入園前の説明会では、お母さんたちからお子さんのできないことについての相談をよく受けます。そして、最近は「できないわが子を、受け入れてもらえるのか」という不安を聞くことが多くなったように感じでいます。たとえば排泄。「入園までにおむつは卒業」と聞くけれど、自分の子ははずれる気配がない。一方で、無理強はダメという知識もあるので「おむつで登園して大丈夫でしょうか?」という質問になる。そんなとき、「そういうお子さんもいますよ」という答えに、皆さん、安心された表情になります。がんばり屋なお母さんほど、「できない状態に育ててしまった自分」に責任を感じ、不安を抱くのかもしれません。でも、期限を決めてできるものではないのです。今、あせらなくても大丈夫。それは、入園後に子どもが自分の力で乗り越えるべき壁です。それよりも、気持ちよく寝たりおいしく食べたりしてお母さんのそばで安心して過ごす時間をたっぷりとってあげてください。今経験すべきことを十分にさせてあげれば、力強い一歩を踏み出せます。

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入園前は、できていたことができなくなりやすい

入園前は、子どもも緊張で気持ちが不安定になりやすい時期。昨日までできていたことができなくなったり、赤ちゃん返りするのもめずらしくありません。お母さんが「できないこと」に目を向けてしまうと、その不安は子どもに伝わり、目の前にある階段はいっそう高いものになります。 不安やあせりを感じたときほど子どもと過ごす時間を充実させ、「昨日より今日できたこと」を認めてあげる、そんなスタンスでいてほしいと思います。「できないこと」はただ静かに見守るだけで十分。「できた!」がどんどん増えれば自信が生まれ、やがて子どもは自分の力で階段を登っていくはずです。不安を見守りに変えれば、登る階段がぐっと低く見えてきます!

撮影/成神利美

出典 :Como(コモ) 2017年03月春夏号※情報は掲載時のものです

監修
宮里暁美先生
国立大学法人お茶の水女子大学人間発達教育科学研究所教授・文京区立お茶の水女子大学こども園園長
お茶の水女子大学人間発達教育科学研究所教授。30年以上、保育の現場に従事し、保育者養成にも携わる。著書に『子どもたちの四季』(主婦の友社)など。

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