妊娠中の食事で生まれてくる子をできるだけ丈夫に、賢く!【栄養マニアの妊婦飯】

 専門家監修
公開日:2016/12/14
更新日:2019/09/11
妊娠中の食事で生まれてくる子をできるだけ丈夫に、賢く!【栄養マニアの妊婦飯】
監修
細川モモ
予防医学コンサルタント
監修
宇野薫
管理栄養士

妊娠中の体重管理に苦労する人も多いですが、体重ばかり気にして赤ちゃんにちゃんと栄養が届かないのは困りもの。赤ちゃんにしっかり栄養が届いてムダ太りもしない食べ方とは? 食に悩む妊婦さんへ、栄養のプロである細川モモさんと宇野薫さんがアドバイスします!

相談者Mさん妊娠26週目。「体重が1㎏しかふえていません。大丈夫でしょうか」
相談者Yさん2人目妊娠中。「お酒が飲めず、ごはんに走って食べ過ぎてます。上の子のときは16㎏太ったので気をつけないと……」

夜10時以降に食べる人は、同じ食事内容でも体脂肪が高くなる

私は遅い時間につい食べすぎてしまうのが、よくないのかなと思っています。

細川 夜10時以降に食べる夜型体質の人は、ふつうのカロリーの20%くらい多く吸収してしまって、同じ食事内容でも体脂肪が高くなってしまうので要注意。

食事のボリュームは朝にもってくるほうが、太らないでいられます。

「朝は王様のように食べる」というのが理想!

宇野 太りたくなくて、朝は「スムージーだけ」「サラダだけ」などにするのは、逆効果。太りたくなかったら、朝はガッツリ系! 

目玉焼き、オムレツ、納豆ごはん、焼き鮭、ヨーグルトなど、とにかくたんぱく質を加えてください。体温が上がって血行がよくなり、体がスイッチオン!の状態になります。

朝のたんぱく質は貧血予防にもマストです。

夕食がメインの食事になっているので、朝は量をガマンして控えているくらいでした。もっと食べてよかったんですね。

宇野 「朝は王様のように食べる」というのが理想です。

基本的には「朝・昼・おやつ」で栄養を稼ぐ

宇野 さらにおやつや甘いものは、10時や3時にもってきましょう。

カロリーの高いものは朝から昼3時ごろまでに食べると脂肪になりにくく、赤ちゃんに栄養がいくけれど、夜遅い分は自分の脂肪になってしまいます。

細川 基本的には、朝・昼・おやつでカロリーを稼ぐという考え方。

小食な人は4食、5食にしてもいいし、スムージーに亜麻仁油を加える、サラダにはアーモンドを散らすなど、プラスONしてカロリーと栄養を稼ぎたいところです。

産後も同じメソッドできれいにやせられる

でも、産後にそれをやったら太りませんか?

細川 産後も、授乳中は白い血液といわれる母乳をずっと出さなきゃいけないですよね。だから、+350kcalくらいは必要。

カロリーを減らすやせ方は手っ取り早いですが、筋肉からどんどん落ちて、体形がくずれてしまいます! 

筋肉は維持したいので、そうすると食事を減らすのではなくて、食べる内容や時間帯を見直すほうが賢明です。

妊娠20週からは和食で「いい脂肪」をとるべし

細川 油脂についてですが、米を選ぶか、小麦を選ぶかで、脂肪の種類は決まるんです。

宇野 どちらがいいかといったら、ズバリ米! 

ごはんが主食の和食は、大豆のレシチンや魚のDHA(必須脂肪酸)など、赤ちゃんの脳にとってよい脂肪が多くとれます。

とくに妊娠20週からは、赤ちゃんの脳が急速に成長するので、魚を積極的に食べてほしいです。

太りやすい脂肪は赤ちゃんの脳の発達にもよくない

細川 パンを主食にすると、必然的に合わせるのがマーガリンやマヨネーズなどになり、太りやすい脂肪を選ぶことになります。

悪玉コレステロールを含む「トランス脂肪酸」も避けられません。

高脂肪の市販の揚げ物なども、ママにはおいしくても、赤ちゃんの脳の発達にとってはよい油脂とはいえませんね。

1日中、小麦が主食になっていませんか?

朝や昼ごはんは、手軽なサンドイッチにすることも多いですが。

細川 1日1食がパンだったら、いいと思うんです。朝はパンにしたら、昼と夜はごはんにするなど。

今の問題は、朝がパンで昼がパスタで、夜がうどんなど、1日じゅう小麦だけになっていること。

そうすると、赤ちゃんの脳にいい脂肪が全くとれないですね。

宇野 1日1食は主食をごはんに。できれば、2食ごはんが理想的。

甘いものが好きなら、ふだんから和食中心にすると免罪符になる

生クリームのケーキなども、ダメですか?

細川 食事もおやつも、全部「よくない脂肪」にならないように気をつければ、スイーツも適量はいいと思うんですよ。

でもショートケーキを食べるときは、ランチは「カルボナーラ」ではなくて「さばの塩焼き定食」にするなど、気をつけられるといいですよね。

甘いものが好きなら、ふだんから和食をふやしたほうが免罪符になるかも(笑)。

1日単位で考えて、高脂肪にならないように調整するといいですね。

発酵食品を含む和食のメリットは「赤ちゃんへの投資」になる!

宇野 2人ともみそ汁など、発酵食品をあまり食べていないですね。

和食は、納豆、みそ、かつお節などの発酵食品をとり入れやすいです。

腸内環境は年をとるほど悪化してしまうので、発酵食品は毎日1つとり入れてください。

スープはよく作るのですが、みそ汁にはしていなかったです。

細川 和食のほうが、料理に手間と時間がかかりますよね。

ただ、その分「赤ちゃんの脳が発達する」「ママの体脂肪がつきにくい」といったメリットも大きいです。

生まれてくる子ができるだけ丈夫で賢く、と願うなら、おなかにいるうちに食べて投資を! がんばりましょう。

取材・文/水口麻子

出典 :Pre-mo(プレモ) 2016年11月号※情報は掲載時のものです

監修
細川モモ
予防医学コンサルタント
アメリカで最先端の栄養学を学び、2009年に予防医学プロジェクト「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足。女性の妊活・妊娠・出産をサポート。2016年9月に第1子を出産。妊婦向け栄養アドバイス本『Luvtelli Baby Book 1』『Luvtelli Baby Book 2』が好評発売中。ラブテリの真骨頂、BABY BOOK 2「十月十日パーフェクト食事ガイド」もぜひ!
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監修
宇野薫
管理栄養士
予防医療に携わる。女子栄養大学大学院にて母子健康の研究を行うかたわら、「ラブテリ」での妊婦栄養研究や、最新データによる栄養カウンセリング・教育活動を行う。現在は厚生労働省の栄養技官を務める。

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