赤ちゃんのイヤイヤ期、どこまで付き合う?

コラム 2017/02/12更新
赤ちゃんのイヤイヤ期、どこまで付き合う?

わがままにも見える自己主張は自立のための最初の一歩

「自分で!」「イヤだ~!」やりたいけどできないから、イライラするんです

手足が伸びて、歩く姿も安定してきた1歳6カ月~2才児ちゃん。それでもしぐさは愛らしく、寝ている顔は赤ちゃん時代のまま。たまらなくかわいい時期……のはずなのに、その実態は「恐怖の2才児(テリブル・ツー)」。そう、激しい自己主張が始まるのです。
赤ちゃんは、自分の体も他人の体も区別がついていません。鏡に映った自分を見ても「どこかの誰か」だと思います。でも1才6カ月を過ぎたころから「ぼくはぼく。ママとは違うんだ」と気がつきます。「自分」の発見です。
運動機能も高まり、「自分でできる!」という喜びも知ります。でも、残念ながらできないことも多く、大人に「ダメダメ」と止められます。子どもは「なぜダメなのか」がわからないし、交渉できるだけの言語能力もありません。結局、赤ちゃん時代と同じ「泣くこと」で応戦することに。見た目はもう赤ちゃんではないので、大人の目には「わがまま」「ジコチュー」に映ってしまうのです。
でもこれこそが「自我」の芽生え。自分の足で人生を歩き始める最初の一歩です。「この子はいま“自分”をつくっているのだ」と理解してあげてください。

運動

小走り、ジャンプ、何でも投げる・・・すべてカラダが求めていることです

よちよち歩きの不安定さはなくなりましたが、ちょこちょこ小走りや、ぴょんぴょん跳ぶような動きをします。物をボンボン投げたり、ソファからジャンプしたりすることも。ママが「ダメよ」と止めてもくり返すのは、体の求めに応じているせい。足や腕の筋肉を発達させる時期ですから、「常に体を動かしなさい」と脳が命じているのです。できるだけ外に連れ出し、体を使って遊ばせましょう。

【1歳6カ月の発達チャート】
●小走りをする
●階段を一段一段ゆっくり下りる
●クレヨンを持ってぐるぐるかく

【2歳の発達チャート】
●ボールを前にける
●両足でぴょんぴょん飛ぶ
●足を交互に出して階段を上る
●鉄棒などにぶらさがる

【2歳6カ月の発達チャート】
●立ったままでくるくると回る
●少しだけなら片足立ちができる
●見本を見ながら、まっすぐの線を引く、丸をかく

言語

2語文から3語文へ。大人の言葉は理解しています

2才代の前半くらいまでは、話せる言葉の数の個人差が大きいもの。あまりお話ししない子でも、「おふろだよ」と言われてふろ場に行くなら、言葉はちゃんと理解しています。2才代後半になると、「パパ、きた」という2語文から「ママ、ごはん、たべた」という3語文へと進化します。「これなぁに?」などの疑問文も登場しますが、同じ質問を何度もくり返すので、大人は返答に困ることも。

【1歳6カ月の発達チャート】
●「パパ」「ママ」のほかに3語くらい話す
●簡単なことなら、「〇〇して」と言われるとできる
●絵本を読んでもらいたがる

【2歳の発達チャート】
●2語文(「わんわん」、きた」など)が出てくる
●「きれい」「おいしい」などの感想が言える
●「手は?」と聞かれて、手を指さすことができる

【2歳6カ月の発達チャート】
●自分の名前が言える
●大きい、小さいがわかる
●赤、青、黄色などがわかる
●男の子、女の子の区別がわかってくる

生活

自分でできることが増えてくるけれど、まだまだサポートが必要です

手先の動かし方、体の使い方がじょうずになるので、帽子をかぶる、靴をはく、服を脱ぐなどができるようになります。おはしで食事ができる子や、おむつを卒業する子もちらほらいます。ただ、動作はときにぎこちなく、うまくできずにカンシャクを起こすことも。できるだけ子どもが扱いやすい道具や環境をととのえ、「自分でやりたい!」気持ちをくみながらじょうずにサポートしてあげたい時期です。

【1歳6カ月の発達チャート】
●スプーンやフォークが上手になってくる
●ストローが使えるようになってくる
●着替えのとき、足を動かしたり手を伸ばしたりする

【2歳の発達チャート】
●一人で食べることができる
●手を洗ったり、ふいたりできる
●おしっこの予告ができるようになり始める

【2歳6カ月の発達チャート】
●靴を一人ではく
●上着を脱ぐ
●うがいができる

社会性

ママがいちばんだけど少しずつ離れても遊べるように

見知らぬ場所や人になじみにくく、ママがいちばんという子も多いですね。それでも少しずつ同年代の子が気になり、遊ぶ姿をチラチラ見たり、マネしたりします。みんな「自分がやる」の自己主張時期なので、物の奪い合いは日常茶飯事。「貸して」「どうぞ」と相手に配慮する心は「自分」が確立してはじめて芽生えるものなので、まだ早いかもしれません。乱暴な行動は止めつつ見守って。

【1歳6カ月の発達チャート】
●ごっこ遊びが始まる
●簡単なお手伝いをしてくれる

【2歳の発達チャート】
●親から離れて遊べる子も出てくる
●電話ごっこなど、マネをして遊べる
●自己主張が激しくなる

【2歳6カ月の発達チャート】
●ケンカすると言いつけに来る
●おままごとの役を演じることができる
●年下の子の世話をしたくなる

イラスト/むらたさき 出典:イヤイヤ期ベビモ ※情報は掲載時のものです。

臨床心理士 植松紀子先生
武蔵野赤十字病院、こどもの城小児保健部などを経て、現在は「植松メンタルヘルス・ルーム」主宰、日本大学講師。約45年にわたって育児相談を行ってきた経験がベースのアドバイスには、定評がある。

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