妊娠中でもはしかの予防接種は受けられる?

コラム
公開日:2016/09/09
妊娠中でもはしかの予防接種は受けられる?

関西国際空港でのはしか(麻疹)の感染拡大ニュースが取り上げられ、妊娠中の方ははしかの感染が心配ですよね。子どものころ、風疹麻疹の予防接種(MR)はすんでいますか?

未接種や抗体価の弱い世代が存在します

はしかと風疹の混合ワクチン(MR)は平成18年4月から2回接種になりましたが、それまでは1回接種だったり、ワクチン接種が中止されていた時期もありました。
昭和62年10月1日生まれ~平成2年4月1日生まれの妊婦さんは、予防接種法の改正により1回の風しんワクチン定期接種が開始されたものの、集団接種から個別接種となり接種率が高くない世代。
昭和54年4月2日~昭和62年10月1日生まれの妊婦さんは、一時MMR(麻しん・おたふく・風しん)ワクチンが中止されていたので未接種で、平成7年の予防接種法の改正により経過措置で風しんの予防接種が実施されました。けれども、接種率が低いといわれている世代の方たちです。
これらの世代の方が妊娠・出産する年齢になった今、風疹麻疹をはじめとした予防接種歴と妊娠中の感染症対策に十分な注意が必要です。
なぜなら、風疹は妊娠初期に感染すると、おなかの赤ちゃんにうつり、「先天性風疹症候群」になることがあります。妊娠初期ほど影響が大きく、赤ちゃんに心臓の病気や難聴、白内障などが起こることも。そのため、妊娠初期には必ず風疹抗体価検査で免疫があるかを調べます。
産婦人科医に風疹麻疹などの予防接種についてくわしくうかがいました。


妊娠中は生ワクチンの予防接種はNGです

予防接種で使うワクチンには、病原性を弱めたウイルスや最近を接種して感染を起こさせ免疫を作る生ワクチンと、ウイルスや細菌の病原性を無毒化したものを接種する不活化ワクチンの2種類があります。
妊娠中に生ワクチンを接種すると、免疫力のない胎児に感染してしまう心配があります。はしか、風疹、おたふくかぜ、水ぼうそうは生ワクチンを接種するので、妊娠中は受けないでください。
心配ならば、インフルエンザ、日本脳炎、B型肝炎、百日ぜき、コレラなどの予防接種は受けてもかまいません。結核の予防接種であるBCGは胎児に影響するおそれが少しですがあるので、身近に結核の患者がいるなど、特別な理由がなければ接種は控えるほうがいいでしょう。

お話/(「妊娠中の予防接種」部分)

四谷川添産婦人科 院長
力武義之先生
日本医科大学産婦人科、東京医科歯科大学麻酔科、東京都立府中病院麻酔科勤務をへて、1981年に日本医科大学産婦人科医局長、89年四谷川添産婦人科院長に。
出典:First Pre-mo 2016春夏
※情報は掲載時のものです。

※記事内の風疹ワクチン定期予防接種の学年・年齢の目安は、定期予防接種であっても100%の実施率ではないため必ずしも接種したと断定できるものではありません。ご自身の母子健康手帳などで確認するようにしてください。

あなたにおすすめ

注目コラム