赤ちゃんとの添い寝、パパ&ママ&赤ちゃんのベストな並び順は?

コラム
公開日:2016/04/01
更新日:2016/08/25
赤ちゃんとの添い寝、パパ&ママ&赤ちゃんのベストな並び順は?

親子が並んで川の字で寝たり、パパだけ別でママと赤ちゃんは同じベッドで寝たり、ほとんどの家庭がごくあたりまえのようにしている添い寝。実は乳幼児期の添い寝には、子どもの健全な成長に欠かせない要素がたくさんあると、これまで30年以上家族の寝方について調査・研究を続けてきた篠田有子先生はおっしゃいます。篠田先生によると、親子の並び順など寝方にもポイントがあるそう。理想的な添い寝とは? お話をうかがいました。

感性がもっとも発達する乳幼児期の添い寝には重要な意味が

「欧米では『夫婦の愛』を優先する文化があり、生後すぐから赤ちゃんのひとり寝が始まります。いっぽう『親子の愛』を優先する日本では、家族同室で寝ることが多く、これまで長年調査をしてきましたが、どの時代も9割以上の家庭が赤ちゃんと添い寝をしています。

添い寝は乳幼児期の子どもにとって、これほど素晴らしい寝方はありません。お母さんのぬくもりを感じながら、愛されている実感をじゅうぶんに味わえるので、親に対する愛情や安心感、信頼感が子どもの心に強く刻まれます。これは情緒の安定をもたらし、精神面ばかりでなく知的発達にもとてもいい影響を与えるのです。お母さんにとっても、授乳時の便利さはもちろんですが、赤ちゃんのかわいい寝顔を見たり、寝息を感じることで、育児の疲れを忘れてしまうほどの幸せなひとときを得られるのではないでしょうか。

理想的なのはパパとベビーの間にママが寝る「母親中央型」

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寝室とは、暗闇の中でお互いの寝息や匂い、肌のぬくもりなど、聴覚、嗅覚、触覚などの言葉ではない『感覚』で親子が愛情を伝え合う場です。ですから、添い寝をする親子の位置関係が密着しているか離れているかにより、愛情の濃淡にも違いが出てきます。

添い寝の主なスタイルは、①夫婦が隣同士で、子どもはお母さんの隣に寝る『母親中央型』②夫婦の間に子どもが寝る、いわゆる川の字の『子ども中央型』③お父さんは別室に寝てお母さんと子どもが並んで寝る『父親別室型』の3つがあり、私が理想的だと考えるのは母親中央型です。

母親中央型で寝ることで、お母さんはお父さんの支援を受けながら育児ができ、また子どもはお母さんの愛情を肌で感じつつ、さらに父子間の適度な距離感が、子どもの自立を促します。私の調査では、この寝方をしている家庭の場合、情緒が安定し、自立心の育つ子が多いのが特徴です。

03才児ではまだ早い!? 「ひとり寝」はいつ始める?

日本では、添い寝などの肌のふれあいを通じて親子の基本的な信頼関係を築くので、欧米のように、乳幼児期からひとり寝を始めるのはすすめられません。欧米では日中も子どもと頻繁にスキンシップをとり、愛情を言葉でストレートに伝えていますが、日本には伝統的にそういう習慣はなく、乳幼児期にひとり寝を始めると、赤ちゃんは親に愛されている確信が持てず情緒が不安定になったり、親子間の精神的なつながりや一体感が生まれにくくなるからです。3才くらいまでは、添い寝で愛情交換を密にして親子の信頼関係を築き、そして4才くらいからはひとり寝にチャレンジさせてほしいと思います。なぜひとり寝を始めるのが4才なのかは、次回お話しいたします」

次回へ続きます

お話/教育学博士 篠田 有子先生
東京大学教育学部卒。
過去に、日本女子大学家政学部児童学科講師、日立家庭教育研究所教育研究委員、東京都武蔵野市教育委員会委員長を務める。
日本とアメリカで3児の子育て経験をもつ。
著書に「母と子のアメリカ—幼児教育の未来をさぐる」
(中公新書)「子どもの将来は『寝室』で決まる」(光文社新書)など。

取材・文/長澤幸代

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