帝王切開も立派なお産、ママはひとりで悩まないで!

コラム 公開日:2016/03/01
帝王切開も立派なお産、ママはひとりで悩まないで!

「産道を通っていない赤ちゃんは、体が弱いらしいね」「最後までがんばれなかったんだね」。帝王切開での出産後、何気ない言葉に傷つくママたちは少なくありません。ブログ内にそんなママたちからの書き込みが絶えないサイト「くもといっしょに」を開設・運営し、ママたちが本音で語れる場「帝王切開ママの会(お産の振り返り)」を各地で開催する細田恭子さんは、ご自身も帝王切開で3人の娘さんを出産しています。細田さんが今の活動を始めるきっかけになったのは、どんなことだったのでしょうか。

帝王切開で出産したと言えず、苦しんだ5年間

「今から25~6年前になりますが、私が長女を出産したとき、産院へお見舞いに来てくれた方に『産道を通っていない赤ちゃんは、我慢強くならないらしいね』と言われたんです。どんな出産であれ、無事に赤ちゃんが生まれたことだけで十分なのに、その言葉がすごくショックで悔しくて、気持ちがふさぎこんでしまいました。その後、退院しても周囲のママたちには帝王切開で出産したことを言えないままで、さらに言えずにいる自分に対しても悔しさやいら立ちを感じるようになりました。

出産してから5年たって、やっと帝王切開で産んだと言えるようになり、そのときの気持ちをブログに記したところ、予想以上の反響があったんです。それが今の活動を始めるきっかけになりました。『帝王切開ママの会(お産の振り返り)』は、5人くらいで2時間、ひとりひとりにお話をしていただいています。子育てが始まると、ママたちは自分の言葉で思いを発する場が減ってしまいます。いつもモヤモヤしていて、でもそれを話す機会がないんですね。そこで、みなさんが抱えている思いをゆっくり話していただいています」

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ご自身の講座で細田さんがよく朗読されているのが『ちいさなあなたへ』(主婦の友社刊)。細田さんは小・中・高校において命の大切さを伝える「誕生学」の講座も行っています。

新しい命に出会えたのだから、後ろを向いていてはもったいない

「こんなことを言われて傷ついた」「主人や姑のこんなことが悲しかった」など、それぞれの思いを口にすると、だんだんママたちにも変化が見られてくるといいます。

「イヤな思いもしたけれど、やっぱり『この子がいるから頑張れるのかな』とだんだん前向きになれたり、ご主人や家族への感謝の言葉が出てくるんです。マイナスを出してしまえば、あとはプラスが浮かんできます。実際、私もブログなどで経験したことを発信していくなかで、自分の傷が癒えていったとも思っています。傷ができても、いろいろな人の言葉があれば治るのも早いですから。

帝王切開で出産したママたちだって、お産をなかったことにしたいとは思っていないし、産んでよかったという答えは経膣分娩のママと同じです。新しい命に出会えたのに、何年も自分で「よくがんばったね」って拍手ができないのはもったいない。帝王切開という道を進んでも、もっと素晴らしい景色があるんだよ、と伝えていけたらと思っています」

帝王切開をより理解するために

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「ママのための帝王切開の本」(中央法規出版)著 竹内正人 細田恭子 横手直美
医療情報・生活・メンタル・生き方など、帝王切開に関するママたちからの質問にわかりやすく回答した、本格的帝王切開ガイド。帝王切開での出産を予定しているママ、帝王切開で出産したママはもちろん、第二子を考えているママにも読んでほしい一冊です。

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お話/帝王切開カウンセラー・誕生学アドバイザー
細田恭子さん
24・22・19才のお子さんを帝王切開で出産し、その経験をもとに2000年、帝王切開情報と誕生学のサイト「くもといっしょに」を開設。現在は全国各地で帝王切開で出産したママたちのための「帝王切開ママの会(お産の振り返り)」を開催。小・中学校、高等学校では誕生学(公益社団法人 誕生学協会)講座を行うなど、「産むこと・育むこと」の大切さ幅広い世代に伝えている。
公式サイト「くもといっしょに」http://www.withkumo.org/
細田恭子さんのブログ http://ameblo.jp/withkumo/

取材・文/長澤幸代

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