卵を食べるとアレルギーになりやすいってホント?

コラム
公開日:2015/12/08
卵を食べるとアレルギーになりやすいってホント?

離乳食を始めるときに「食物アレルギー」が気になるママは多いことと思います。そんな不安がある中で「離乳食開始時期は遅くしたほうが、アレルギー予防になる」というウワサがよく語られますが、それは全くのまちがいです!

「卵を食べると食物アレルギーになる」はカン違い

赤ちゃんが初めて食べた物で「じんま疹が出た!」というとき、お母さんはその瞬間に「食物アレルギーになった」と思ってしまいますね。でも、それは違うんです。そもそも、「食物アレルギーになる」とはどういうことか、ここで整理して考えてみましょう。

ウイルスや細菌などの異物が入ってきたときに、私たちの体では「抗体」がつくられ、これらの外敵をやっつけようとする「免疫」という仕組みが働きます。ところが、この免疫の仕組みが、食べ物や花粉など、私たちの体に害を与えない物質に対しても「有害だからやっつけろ!」と過剰に反応し、攻撃してしまうことがあります。これが「アレルギー」です。

卵のアレルゲンは家中にあります

アレルギーの原因となる物質を「アレルゲン」といいます。食べ物以外にも、花粉、ダニ、ハウスダストなど、身のまわりには多くのアレルゲンがありますね。中でも、卵、牛乳、小麦などの食べ物のたんぱく質がアレルゲンとなる場合を、「食物アレルギー」といいます。

実は、食べ物のアレルゲンは、空気中にもあるんですよ。ふつうに卵料理を食べている家庭なら、食卓まわりのホコリを検知キットで計測すれば、高濃度の卵アレルゲンが出てきます。アレルゲンは口、鼻、目、皮膚などから体に入ってきて、これをやっつけようとする「IgE抗体」がつくられます。そして初めて卵を食べたとき、IgE抗体にアレルゲンが結合すると、アレルギー症状が引き起こされます。つまり、抗体ができてしまうことが先にあって、食べたら症状が出た、ということなのです。

できることは、少量から食べること

卵アレルギーの子は、卵のアレルゲンに反応するIgE抗体を、小麦アレルギーであれば、小麦に反応するIgE抗体を持っています。どの食品に反応するIgE抗体がつくられるか、また、IgE抗体がどれくらいつくられやすい(アレルギーになりやすい)体質かは、遺伝や環境によって違うので、予測がつきません。

そのため、離乳食で気をつけることは、「いきなり大量に食べない」ということです。「あれ、口のまわりが急に赤くなった」という程度の、軽い症状で気づいてほしい。そのために、初めて食べる物は「少量から慎重に始めましょう」と指導されているのです。

ココが間違えやすい!

症状が出た!≠食物アレルギーになった

IgE抗体ができていれば、いつ食べても症状は出る。食べた瞬間に「食物アレルギーになってしまった」と思うのは間違いです。

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食物アレルギーをこわがらない!はじめての離乳食

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監修/伊藤浩明(あいち小児保健医療センター 副センター長)
        上田玲子(帝京科学大学 こども学部教授)
発売日:2015/12/2
ISBN:9784074032709
判型・ページ数:A5版・128ページ
定価:本体1,200円+税

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