将来こどもの宝物になる。妊娠中のママからのプレゼント~鮫島先生アドバイス【妊娠16週】

将来こどもの宝物になる。妊娠中のママからのプレゼント~鮫島先生アドバイス【妊娠16週】

連載 2人で読む【妊娠中期・後期】 安心マタニティ

安産のための勉強、ベビーグッズの準備、思い出作り……妊娠中に「やっておかなきゃ」なことはたくさんあります。でも、今しかできない、とても大切なことがあります。それが「記録をつけること」。ママが書いた妊娠中の記録が将来、こどものかけがえのない宝物になる。そんなお話です。


いまの思いを記録しましょう。それが家族の“レジェンド”になる

つわりも終わり、安定期に入ったら、生まれてくる赤ちゃんに向けて何か準備を始めるといいですね。私はまず、妊娠中のいまの思いを記録することをおすすめします。

数年まえ、正月に当直していた私のもとに、緊張した面持ちの男子高校生が訪ねてきました。彼はいきなり自分の母子手帳を出し、「母の妊婦健診は、先生が担当していたんですよね」と切り出しました。確かに健診の医師欄に私の名前があります。

彼の両親は彼が小学生のときに離婚し、現在は父方の祖父母に育てられているのだとか。父にもめったに顔を見せず、母にはほとんど会ったことがない。彼が私を探しだした理由はただ一つ、「先生、ぼくは愛されて生まれてきたんでしょうか」と聞くためでした。

「愛されて生まれてきた自信」が心を支える

この春高校を卒業して社会人になるにもかかわらず、愛されて生まれたという自信がないために、社会で生きていける確信がもてないというのです。家族の幸せな記憶を求めて家探しした彼が、唯一見つけたものが母子手帳でした。当時の産院はすでになく、私の名前をインターネットで検索して訪ねてきたのです。

18年も前のしかも別な病院でのこと、当然カルテもありません。ただ、毎月リーブ法(*)の母親学級で作ったファイルだけはもっていたので、もしかしたらと、2人で書棚を探し続けました。そうしたら、ありました。彼の母親のファイルが。

リーブ法の母親学級は、生まれてくる子に思いをはせて作品をつくる課題もあります。彼の母親も、まだ見ぬ彼への思いをさまざまな形でつづっていました。彼はそれを長い時間かけて読み、「ぼくは愛されて生まれてきたんですね」そう言って去っていきました。

わが子が大人になるまで、言葉や行動で直接愛情を伝え続けられるとは限りません。どうぞ、いまの感動を、喜びを、期待を、夢を、記録してください。それは必ず、家族のレジェンドになります。そしてそのレジェンドこそが、子どもの心の支柱になるのです。


監修
鮫島浩二先生
産婦人科医
東京医科大学卒業後、東京警察病院、木野産婦人科医院などをへて、2006年さめじまボンディングクリニック開院。妊婦さん自身が主体になるお産を実践。また、母と子、父と子、そして妊婦さんどうしの絆づくりを支援する日々。ベストセラー『わたしがあなたを選びました』著者。3男の父。 (*)リーブ法の母親学級:さめじまボンディングクリニックで実施される、現代の日本の妊婦さんに向けたリラックス出産法。
さめじまボンディングクリニック

出典 :First Pre-mo、安心マタニティ280DAYS※情報は掲載時のものです

この連載について

2人で読む【妊娠中期・後期】 安心マタニティ

安定期に入る妊娠中期&もうすぐお産の妊娠後期の週ごとのアドバイス。1つずつ読むごとに、そのときの赤ちゃんの様子、ママの生活上の注意点などが少しずつ理解できます。赤ちゃんの成長を実感して、自然とママになる心の準備も整うはず。35年以上にわたって妊婦さんと赤ちゃんを見守ってきた産婦人科ドクターによる温かくて信頼できるアドバイス!

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