赤ちゃんの夜ふかし、遅起き。このままで大丈夫!?

コラム
公開日:2015/02/03
赤ちゃんの夜ふかし、遅起き。このままで大丈夫!?

「夜なかなか寝てくれない」「スマホは目に悪い?」 たくさんのママたちから聞こえてくる声。『育脳Baby-mo』第2弾では、遅寝遅起きやスマホがベビーにとってどんな影響を与えるか、睡眠と発達にくわしい先生を取材しました。早く寝かせなくては、と少しこわくなりますよ!

実は、日本の子どもは世界一、寝ていない!

世界的に「短眠大国」で知られる日本では、大人だけでなく子どもも世界一寝ていません。イスラエルの睡眠研究者の調査によると、3才以下の日本人の子どもの1日の平均睡眠時間は、11時間37分。調査国中で最長のニュージーランドと比べると、なんと1日に100分も短いのです。

寝ない子は、脳の海馬が小さい

睡眠時間が短い子は、じゅうぶん眠っている子と比べ、脳の「海馬」が小さいという研究結果もあります。「海馬」は、記憶や空間認知などをつかさどる重要な部分。その体積が小さいと、脳の働きに影響するだけでなく、将来のアルツハイマー病やうつ病の発症にも関係するといわれています。

不安感、興奮で、脳は寝つけなくなる

質のよい睡眠には、ストレスと興奮が大敵! これはご存知のママやパパも多いはず。夜になってもテレビなどでまぶしい映像を見ていたり、さわがしい音に囲まれていたりすると、脳は興奮状態になったり、不安やストレスを感じてしまいます。すると、眠いのになかなか寝つけなくなって、赤ちゃんや子どもは不機嫌に。大人も寝つけなくなること、ありますよね。

睡眠不足が「不登校」「ひきこもり」も引き起こす

平成25年度現在、日本では、小・中学生の12万人弱、高校生の約5万5千人が不登校というデータがあります。こうした子どもたちの多くに共通しているのが、夜ふかしと睡眠不足です。

人間は本来、「昼間に活動して夜は休む」という生活リズムで過ごしています。でも、夜ふかしや睡眠不足が続くと、脳に疲れがたまり、本来の生活リズムがくるってきます。その結果、疲れやだるさがとれなくなり、健全な社会生活も送れなくなります。朝起きられないので、通学も困難に……。

何とか登校できても、睡眠の状態が悪い子は「学力や学習意欲に問題が起こりがち」「就寝時間が不規則な子どもは、学力が伸びにくい」との調査結果も出ています。夜ふかしや睡眠不足のために、脳と自律神経の機能が低下し、朝食も満足に食べられなくなり、その結果として学習に集中できないのです。

「たかが睡眠」と思うかもしれませんが、成長期の子どもにとって、睡眠は「社会に巣立っていくための、基礎的な能力をつくる大事な時間」。睡眠がいかに大切かを、ぜひ知ってほしいと思います。

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お話/三池輝久先生 兵庫県立リハビリテーション中央病院「子どもの睡眠と発達医療センター」特命参与。熊本大学名誉教授。小児神経科専門医。著書に『子どもの夜ふかし 脳への脅威』(集英社)など。
イラスト/安藤尚美
出典:『育脳Baby-mo(ベビモ)0~3才の可能性を引き出す7つのこと』
※情報は掲載時のものです

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