産後セックス 夫の本音「妻が拒否します」

コラム
公開日:2014/02/28
更新日:2016/08/25
産後セックス 夫の本音「妻が拒否します」

産後のセックスは今後の夫婦生活において大事な問題。夫は産後の妻の心身の変化を。妻は夫の男性特有のデリケートな部分を。夫婦がそれぞれに心得て置くべきポイントを、性人類学者のキム・ミョンガン先生がやさしくおしえてくれます。

夫は産後の妻の心身状態を理解しましょう

産後、妻の性欲がダウンすることはめずらしくなく、とくに母性が強い女性は、授乳期は絶対に夫を近づけないこともあります。女性は、妊娠&出産でホルモンの影響を強く受けるタイプがいますが、実は本人もホルモンの影響を受けていることがよくわからない。「何で私はこんなに強い態度でセックスを断るのだろう」と自分に疑問を感じているわけです。妻も夫もそういうことがわからないから、お互いにどうしようと悩むんですね。

夫はまず、産後の妻の心身の変化を理解すること。わからないままSEXを強要すると、妻はそれを暴力的、屈辱的なことに感じます。「今は性欲を抑える信号が出ているから無理」とわかっていれば、セックスに変わるものを探しますから。

妻は幼稚な夫を教育して本当の大人に

夫側に問題があってセックスが減ることもあります。母乳や立ち会い出産がきっかけだったり、妻を「母親」と見るようになった場合がそう。情けないけれど、男はそういう幼稚な部分を持ち、何かあったら不能になることを妻も理解して。日本人の男性は幼児性のある場合が多い。何才になっても中身は子ども。幼稚な夫は、妻が教育して大人の男にしていくしかありません。
もしセックスがなくても思いやりや安心感があれば大丈夫。セックスがないことは、夫婦間に決定的な溝をつくることではないのです。セックスレスではなく「今だけセックスオフ」という感覚で、共通の趣味や話題をつくったり、楽しみをほかにシフトする努力をしつつ、人生を見つめ直すきっかけになればと思います。

 

これってどうですか? from 夫

産後の妻の心身の変化を理解しようとしない、幼稚な夫が多いいっぽう、男性特有のデリケートな部分がわからない妻も多い、と指摘するキム先生。セックスの問題で悩む前に、知っておくべきこと、心得ておくべきことは何?

妻からママになった…】

「セックスのとき、妻の胸をさわると母乳が出て、夫婦ともに性欲がダウンします。」(25才・女の子9カ月)

from キム先生 (以下、先生に略)「これは正常な感覚です。男性にとって母乳はセクシーではないし、精力を消滅させる効力があると思います。妻も授乳期は100%「母親」ですから、性欲がダウンするのも自然。授乳期の今はあえてお互い発情せずに、割り切るのもひとつの方法です。」

「妻を「ママ」としか見られなくなってしまいました。」(31才・男の子1才8カ月)

from先生「これは危険。このままいくとSEXレスになります。ふだん母親全開の妻がベッドに入ってきて、いきなり欲情するかといえば難しいです。打破するには独身時代のような空気をつくること。2人でデートをするとか、パパ&ママから脱皮する努力を!」

「立ち会い出産で子どもが出てくるのを見て以来、妻に性欲がわかなくなってしまいました。」(34才・男の子7カ月)

from 先生 「とりあえずセックスに関して時間と距離をおいたほうがいい。男は一度シャッターがおりたら開くまで時間がかかります。性器を露骨に見ずにするとか、子ども=出産のイメージがわかないよう、雰囲気を変えてホテルでしてみるのもいいでしょう。」

「妻は『赤ちゃんが泣いたら、すぐに相手をしたいから』と服を脱いでくれないままでセックス。正直、性欲がダウンする…。」(29才・男の子9カ月)

from 先生 「奥さんも中途半端なことはやめなさい(笑)。裸で赤ちゃんを抱っこしてもいいじゃない。ただ産後の体型の変化を気にして脱がない場合もあるし、妻が夫に対して不満があり、実はSEXしたくないのかも。言葉の裏にある真意を読み取る必要アリ!」

 

【セックスを拒否する妻】

「もっとSEXの回数を増やしたいが、妻はOKしてくれません。今の時期は無理なのでしょうか?」(28才・男の子7カ月)

from 先生 「産後7カ月で、週に1回や月に2回ならば過剰に求めているわけではありません。ただ、妻が断る理由は説明してもらうべき。夜中など妻が疲れて寝ているときに要求していないか、誘っているタイミングも振り返って。」

「妻にSEXを拒否され続けている。つい、浮気をしているのでは?なんてことも疑ってしまう…。」(30才・男の子6カ月)

from 先生 「この時期の奥さんに浮気をする時間なんてありません! そもそも、母親としての奥さんの1日を夫が理解できていないのが問題なのでは? はじめての育児で不安やイライラがあるなかで、家事も育児も手伝わない夫に誘われても、妻はその気にはなれませんよ!」

 

これからもいい夫婦・いいSEXのための 男の3カ条

●ホルモンの影響で産後に性欲がダウンする妻の心と体を理解せよ!

●「メンタルが子ども」の夫は、妻が長い目で見て教育していくべし!

●セックス以外でも思いやりや安心感を今しっかりはぐくむこと

出産後や授乳期は、妻はホルモンの影響を受け、性欲がまったくわかないケースがあることを、夫はまず理解しましょう。そんなときに一方的に何度も誘うのは厳禁! また誘うときは、時間や曜日などのタイミングもよく考えましょう。産後のこの時期は、セックス以外でも愛情表現ができるかにより、今後もいい夫婦関係が続くか決まる大事なときです。お互いに自分の主張ばかりせず、思いやりを持ち相手を理解する気持ちを忘れずに。

 

これってどうですか? from 夫

これってどうですか? from 妻

 「SEXを断り「また今度ね!」と言うと怒りだす夫。私も余計にイヤな気分になります。」(23才・女の子9カ月)

from 先生 「これはもう未熟者同士だね(笑)。自分の性欲を否定されると不機嫌になる、幼児性のある夫です。中身は5才児だと思って、面倒ですけど、夫が納得するまで理由を説明しないとダメですね。愛情表現やほめ言葉をまぜながらね。」

「子どもばっかり!と夫に言われて、気持ちも性欲もダウンしました…。」(27才・女の子8カ月)

from 先生「子どもより自分を優先してほしいという「大きな子ども」に対しては、妻も長期間で教育するしかないです。そういう男を選んだのはアナタなんですから。教育して、しつけをして、本当の大人の男にしていくしかないですよ。」

「産後、しばらくの間は求められていましたが、それを拒み続けていたら求められなくなりました。これってマズいですか?」(28才・男の子9カ月)

from先生「マズいですね。妻がさりげなく言ったひと言が、男はズシーンとくることがあります。そういう男の幼稚っぽい心理も理解してあげてください。こういう男は、ほめて主人公にしてあげなきゃダメです。長い目で見て、妻は努力が必要です。」

 

【夫のセックスが不満です】

「産後、夫のセックスが気持ちよいと感じなくなってしまいました。」(31才・女の子1才2カ月)

from 先生「これは体と心のどちらの問題なのかにもよりますね。授乳中で男性を受けつけないのか、出産時の痛みや不安が頭に残って感じないのか。体のシャッターをおろした原因は、実は夫にある可能性も。自分でも何が原因かを振り返ってみましょう。」

「さっさとすまそうとしたり、夫のセックスのやり方が不満。これってどう伝えるべきですか?」(34才・女の子1才4カ月)

from 先生「妻はかわいそうだけど、こういう男につける薬はないんです。妻を自分の性欲の道具としか考えていないのです。夫婦で喜びをつくろうという気がないタイプ。夫に過剰な期待はしないこと。期待するとケンカになって、ドツボにハマりますよ。」

「夜、子どもが寝ているのに『明かりをつけてセックスしたい』とわがままな夫。子どものことよりも、自分中心な夫の考えがイヤです。」(29才・男の子11カ月)

from 先生「これは男の趣味の問題だから、奥さんも多少は理解してあげて。明るい場所で妻の体をハッキリ見たいわけ。赤ちゃんの横で明かりをつけるのがイヤなら、セックスする時間と場所を変えてみても。1日500円ずつ貯金して月に数回ホテルに行くとかね。」

「産後、夫から『ゆるくなった』と言われました。それ以降、とくにセックスレスにはなっていませんが、夫は気持ちがいいのかな?と不安に思います。」(28才・男の子5カ月)

from 先生「ゆるくなったというのは余計なひと言ですね。心配なら、骨盤底筋をきたえる体操や、尿失禁を改善するためのグッズを使うといいと思いますよ。インターネットでも購入できます。そのうえで治らなくても、手と口がありますから大丈夫!」

 
キム・ミョンガン先生・写真
 
お話/性人類学者 キム・ミョンガン先生 1950年、神戸生まれ。京都精華大学の講師を務めたのち、1999年、性に関する教育、指導を行う相談所「せい」を設立。夫婦や恋人をはじめ、多くの相談に応じ、パートナーとのあり方や、セックスに関するアドバイスを行う。また、セックスレスや不感症に悩む女性たちの悩みをいかにして解決すべきかを探り、セックスのボランティアをする「せい奉仕隊」を結成。大人の性だけではなく、児童・生徒の性教育にも熱心に取り組んでいる。
出典:Baby-mo(ベビモ)
※情報は掲載時のものです

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