赤ちゃんの体温は高い!? 正しく測ってこまめに調節

コラム
公開日:2014/02/28
更新日:2016/08/25
赤ちゃんの体温は高い!? 正しく測ってこまめに調節

病気のとき以外、赤ちゃんの体温のことを気にかけたことがない、というママ! 赤ちゃんの元気な毎日のために、普段から体温のことを把握しておきましょう。 ここでは、赤ちゃんの体温の仕組みや正しい測り方、体温調節の方法などをご紹介します。 赤ちゃんと体温計 赤ちゃんは平熱が高いってホント? 体温の正しい測り方は?

赤ちゃんと体温計 何度からが「発熱」なの? ベビーの体温調節ってどうすればいいの?

赤ちゃんの体温は大人よりも高く、環境に左右されやすい

赤ちゃんの体温は大人よりも高く、環境に左右されやすい 抱っこしたときの体のあたたかさに、「ああ、赤ちゃんだな〜」と思うママも多いようですが、実際、赤ちゃんの体温は大人と違うものでしょうか?「赤ちゃんの体温は環境の影響を受けやすいんです」と都築先生は言います。「だから大人が体温調節をしてあげる必要があります」。前原先生も、「乳児は大人よりも体温が高め。それを知ったうえで、元気なときに体温を測って、平熱を知っておきましょう」とすすめます。 そんな赤ちゃんの体温の特徴を知り、いざ熱が出たときにも困らないよう、この特集を読んでおいてくださいね!

大人と違っているから… 赤ちゃんの体温はこまめに調節を!

大人が快適な温度・湿度なら赤ちゃんも快適だと思っていませんか? 赤ちゃんの体温は大人よりも変化しやすいもの。こまめに体温調節のお手伝いをしてあげて!

体温キホンのキ!

●体内温度と皮膚温度は違う

手や腹部などの皮膚温度は測っている周囲の環境の影響を受けますが、体内温度は高めで安定しています。わきに体温計をはさみ、腕を胴体に密着して測ると体内温度に近くなります。平熱は体内温度が基準。また、耳で測る体温計は、体の中で最も温度が高い脳の温度を反映している鼓膜の温度を測っています。

●1日のなかでも体温は変動する

体温は体のリズムに従い、1日単位で変化します。体温は昼間は高め、夜間は低めで、活動時には高くなり、睡眠中は低くなるのが正常な変化。明け方4〜5時ごろが最低体温、昼間2〜4時ごろが最高体温。

赤ちゃんの体温の特徴

平熱が高い

大人平均 赤ちゃん平均 36度前半〜36度後半 36.3度〜37度前半

体内の熱が体表面に伝わりやすい 赤ちゃんは新陳代謝が活発で、体内で多くの熱がつくりだされるため、平熱が大人より高め。また、大人よりも皮下脂肪が少なく皮膚も薄めなので、体内の熱が皮膚の表面に伝わりやすい特徴もあります。だから、服などにおおわれて熱が逃げにくい部分の皮膚の温度は、大人よりも赤ちゃんのほうが高くなるのです。 わが子の平熱を知っていますか?・グラフ Q. わが子の平熱を知っていますか? ベビモママの多くはわが子の平熱を把握していて、月齢が上がるほど把握している率は高くなっていました。

だいたい何度ぐらいですか?・グラフ Q. だいたい何度ぐらいですか? 半数以上が36度台後半〜37度と、やはり大人に比べて高めという結果に。36度台前半は14%。最も高い子は、37度3分でした。

体温調節能力が未熟

脳の体温調節中枢や自律神経が発達途上 赤ちゃんは体温調節をつかさどる自律神経や体温調節中枢が発達途上にあるため、体温コントロールが苦手です。たとえば、気温が高いとき、赤ちゃんは大人よりも早く汗をかき始めますが、体温は下がりにくく体内に熱がこもりやすいので、脱水や熱中症などに要注意。

自分で体温を調節できない

自分で体温を調節できない 暑くても寒くても言葉で伝えることはできません 赤ちゃんは、服を脱ぐ、窓を開ける、エアコンのスイッチを入れる、姿勢を変えるなどの行動による、体温調節ができません。ですので、大人が衣類や室温を調節してあげることが必須になります。

体型などが体温調節に不利

体は小さく、体重あたりの表面積が大きく、熱が出入りしやすい 食材でも小さなもののほうが加熱/冷却時間が短くてすむように、体の小さな赤ちゃんの体温は、まわりの気温によって変動しやすい特徴があります。また、赤ちゃんは体重あたりの体の表面積が大人の3倍もあります。だから、大人よりも熱が外に逃げやすく、外からも熱が入りやすいのです。

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体温調節機能の発達

新生児 新生児 体温調節中枢や自律神経が未熟で、体が小さいため、体内に熱を維持する力も弱い。寒いときには体内組織の「褐色脂肪」を分解して熱に変え、体温を維持。

「褐色脂肪」って何? 褐色脂肪は肩甲骨やうなじから背骨のあたりにある脂肪で、胎児期からあります。赤ちゃんは寒くても体を動かして熱をつくることができません。そこで褐色脂肪を分解して熱をつくります。なお、熱になると褐色脂肪は消えてしまうので、1〜2才ごろにはなくなるといわれていましたが、近年、成人しても残っている人がいるという報告も。

2〜3才 2〜3才 体温調節や自律神経活動が発達中です。このころまでによく汗をかくと、汗腺が働くようになります。これ以降、人間の汗腺数は増えないといわれています。

思春期 思春期 体が大人に近づき、筋肉がついて汗のかき方も変化します。それに伴い、体温調節機能も大人並みに。ただし男性は成人になるころまで発達が続き、筋肉が多い分、女性より体温が高めに。

成人 成人 体温調節が最も得意な時期。暑いときには汗をかき、毛細血管を広げて熱を発散させます。反対に寒いときには筋肉をふるわせて熱を発し、毛細血管を収縮させて熱が逃げるのを防ぎます。

老人 老人 筋肉が減り、血管を収縮・拡張させる能力も低くなるので、体温調節がうまくできなくなっていきます。ただし普段から運動している人は、体温調節の能力が高い傾向があります。

■監修/産業技術総合研究所 人間福祉医工学 研究部門環境適応研究グループ グループ長 都築和代先生 奈良女子大学大学院博士課程を修了後、現職場やカリフォルニア大学などで研究員として活躍。赤ちゃんの体温調節などにくわしい温熱環境のエキスパート。3児の母。 出典:赤ちゃんの体温からわかること イラスト/花山由理(体温計)、速水えり

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