妊娠中の痔、尿モレ、おりもの…トラブル対策は?

コラム
公開日:2014/02/25
妊娠中の痔、尿モレ、おりもの…トラブル対策は?

妊娠するとおりものの増加やカンジダ腟炎、尿モレ、痔といった「おしも」のマイナートラブルが次々発生!? でも、おしものことって、なかなか相談できないもの。ここでは、症状や対処法をしっかりチェック。早めに解消していきましょう。

おしものトラブルは妊婦さんの生理現象の一つ。恥ずかしがらずに相談を!

おしものトラブルは妊婦さんの生理現象の一つ。恥ずかしがらずに相談を!

妊娠するとホルモンの変化や抵抗力の低下などによって、おりものの増加やカンジダ腟炎などの細菌性腟炎、尿モレ、痔といったおしものトラブルが発生しやすくなります。「恥ずかしくて先生に言えない」というママも多いようですが、それはNG。場合によっては赤ちゃんに影響することもあります。おしものトラブルは妊婦さんの生理現象の一つ。「おかしいな……」と思ったら恥ずかしがらず、すぐに医師に相談しましょう。

妊娠するとホルモンの影響によりおりものが増え、かゆみを感じることがあります。その場合は、市販の洗浄剤や温水洗浄便座などは使わずに、入浴の際に温水でやさしく洗い流すようにします。蒸れると皮膚がかぶれることもあるので、ナプキンは使わずに通気性のよい下着を身につけて、こまめに交換するのがいいでしょう。ただし、かゆみがひどい、おりものがカテージチーズ状、泡状、においが強いといった場合は、カンジダ腟炎やその他の細菌性腟炎を起こしていることがあります。
このような症状がある場合は、すぐに医師に伝えて軟膏や腟剤を処方してもらいましょう。お産のときにママがカンジダ腟炎にかかっていると、赤ちゃんが産道を通るときに感染し、舌に白いカビが発生する鵞口瘡や皮膚炎になることも。お産までにきちんと治しておきましょう。

妊娠中~後期になると、ホルモンの変化により尿道口のまわりにある骨盤底筋群がゆるむほか、大きくなった胎児に膀胱を圧迫されて尿モレが起きやすくなります。これといった改善策はありませんが、ウオーキングやマタニティスイミングなどの運動で骨盤底筋群をきたえるのがいいでしょう。なお、尿モレだと思っていたら実は破水だったということもよくあります。判断がつかない場合は必ず病院に連絡をして指示をあおいでください。

妊婦さんに便秘はつきものですが、ひどくなると痔を引き起こします。痔を防ぐためには便秘を解消するのがいちばん。水分や食物繊維を十分にとって、規則正しい生活を心がけましょう。適度な運動と腰回りの保温も効果的です。便秘が改善されない場合は病院で妊婦さんでもOKな下剤を処方してもらいましょう。

産後は痔や尿モレだけでなく、会陰切開の痛みに意外と悩まされることも…

産後は痔や尿モレだけでなく、会陰切開の痛みに意外と悩まされることも…

妊娠、出産により骨盤の底を支える骨盤底筋群が弱ると、産後も尿モレが。産褥体操や専門のエクササイズで筋肉をきたえましょう。

妊娠中だけでなく、産後もおしものトラブルは発生します。お産のときのいきみが原因で、肛門まわりの血液がうっ血すると、産後に痔に悩まされることに。便秘があればそれを改善することが先決ですが、それとともにおしりや腰回りをあたためて、血行をよくすることが大切です。また、骨盤底筋群がゆるんでいるために尿モレが引き続き起きる場合があります。時間とともに改善されていきますが、長引かせないためにも産褥体操などで骨盤底筋群をきたえることが重要です。なお、お産でいきむことにより、膀胱の神経が伸びきって、尿が出せなくなる「膀胱マヒ」になることも。これは数日で元に戻るので、特に心配はいりません。ただ、尿が出ない間は尿道に細い管を入れて尿を出す「導尿」を行うことになります。
産後、意外につらいのが会陰切開のキズの痛み。キズの大きさや程度、縫合の仕方によって痛みに差はありますが、長いと1カ月程度痛みが続くこともあります。会陰切開をしないようにするためには安産であることが大切。妊娠中に安産のための体づくりをしておきましょう。また、医師から会陰切開を提案されたにもかかわらず切開しない場合、皮膚が深く大きく裂けてしまうことも。そうなると回復までに時間がかかってしまうので医師の意見には耳を傾けて。

お話/小川クリニック院長 
小川隆吉先生 
日本医科大学を卒業後、医局をへて1995年まで都立築地産院産婦人科医長として勤務。同年6月に小川クリニックを開業。妊娠・出産関連の著書が多数あり、最近では『いちばんためになる妊娠・出産』(成美堂出版刊)を監修。
http://www.ogawaclinic.or.jp
イラスト/ハセガワアヤ
※情報は掲載時のものです

こちらもチェック

妊娠中の体重管理の注意点
妊婦検診で赤ちゃんの元気度がわかる
お産開始サインはおしるし、破水、陣痛
母乳のために妊娠中からおっぱいケア
赤ちゃんの推定体重からわかること
つわりの症状と乗り切り方
逆子の対処法と出産方法
今どき出産祝い事情、教えます!
妊婦さんの夏~秋の冷え対策

妊娠中のコレが知りたい!―おしものトラブル編

あなたにおすすめ

注目コラム